クワイカビ

クワイカビは土壌中の病原菌で、根や茎を侵食し、植物全体の成長を阻害する病気です。

主に過湿や通気不足の環境で発生し、放置すると植物が枯死する原因となります。

症状

クワイカビに感染した植物は以下の特徴的な症状を示します。

葉の変色

最初は葉が部分的に黄化し、次第に全体がしおれたようになります。進行すると葉が黒ずんで枯れることもあります。

茎や根の柔化

感染した根は正常な白色から黒褐色に変わり、指で押すと簡単に崩れるほど柔らかくなります。茎の地際部も同様に黒ずみ、植物全体がしおれる原因となります。

全体的な衰弱

葉や茎が枯死し始めると、成長が止まり、最終的には植物が枯れてしまいます。

起きやすい原因

起きやすい環境

クワイカビは以下のような条件で発生しやすくなります:

過湿

水はけの悪い土壌や排水不良の鉢植えで発生するリスクが高まります。

通気不足

密植や根詰まりによる通気性の低下が、病原菌の繁殖を助長します。

高湿度の温暖環境

25~30℃の温暖な気候で湿度が高い状態が続くと、クワイカビの活動が活発になります。

起きやすい季節

梅雨や夏

湿度が高く、温度が適温となるため、感染リスクが特に高まります。

冬季(室内栽培の場合)

換気不足や過剰な水やりによって発生することがあります。

対処方法

環境を変える

適切な水やり

土壌が乾いてから次の水やりを行い、過湿を防ぎます。排水性の良い土壌や鉢を使用することも重要です。

通気性の確保

植え替えを行い、根詰まりを解消します。また、風通しの良い環境に置くことが有効です。

生存率

クワイカビに感染した場合の生存率は次のように進行度に応じて異なります:

症状
軽度(生存率 80%)

感染初期で、葉や根の変色が一部にとどまっている場合。

症状
中度(生存率 50%)

根全体に柔化が進み、葉が枯れ始めている状態。

症状
重度(生存率 30%)

植物全体が衰弱し、再生が難しい場合。

薬剤名

ベンレート

真菌に幅広く効果を持つ殺菌剤で、初期段階の感染に有効です。

トップジンMペースト

感染部位の切り戻し後に塗布することで、再感染を防ぎます。

感染しやすい品種

ナス科植物

ナス、トマト、ピーマン

ウリ科植物

キュウリ、カボチャ、スイカ

イネ科植物

イネ、トウモロコシ

観葉植物

ポトス、モンステラ

Q&A「クワイカビ」について

クワイカビはどうやって植物に感染しますか?

クワイカビは土壌中に存在する病原菌で、特に湿気が多い環境で活性化します。

植物の根や茎の傷口を通じて侵入し、内部組織を侵食していきます。また、感染土壌や水の飛沫を通じて広がることもあります。

クワイカビを見分けるポイントは?

主な特徴は、根や茎の柔化、黒褐色への変色、そして葉が黄化してしおれる症状です。また、地際部分に白や黒の菌糸が見られることもあります。

感染した植物を救うことはできますか?

軽度な場合は、感染した部分を切り取り、殺菌剤を使用して処理することで回復の見込みがあります。ただし、進行が進むと生存率は低下します。

クワイカビの感染を予防する方法は?

排水性の良い土壌を使用し、水やりを控えめにすることが重要です。また、根詰まりを防ぐために定期的に植え替えを行い、通気性を確保してください。

クワイカビはすべての植物に感染しますか?

クワイカビは特定の環境条件で広範囲の植物に感染する可能性がありますが、特にナス科、ウリ科、観葉植物などが影響を受けやすいです。

実はクワイカビの存在は土壌の健康状態を示す?

クワイカビが活発化するのは、過湿や通気性不足などの土壌環境が悪化しているサインです。これをきっかけに土壌環境を見直すことで、他の病害も予防できます。

まとめ

クワイカビは植物にとって深刻な病害ですが、早期に発見し適切な対策を講じることで被害を最小限に抑えることが可能です。

排水性や通気性の良い環境を維持し、適切な管理を心がけることで予防ができます。

特に梅雨や夏の時期はリスクが高まるため、注意が必要です。

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