長年育てている古枝バラ「マダム・フィガロ」がなかなか新しいシュートを出さず悩んでいましたが、ついに成功しました。
今回は、どのような方法で新しいシュートを出させることができたのか、そのプロセスを共有します。
マダム・フィガロの現状
私の庭には12年ほど前に植えたバラ「マダム・フィガロ」を地植えしています。
今までも数回シュートを出したことはありましたが、頻度が低く、2〜3年に一度程度でした。
しかも、シュートが出ても後方に出ることが多く、どんどん後方へ移行してしまい、とうとう後方に植えていたヤマアジサイ「紅」と混植してしまったことが悩みの種でした。
新しいシュートを出すための試行錯誤
今回、新しいシュートを出させるために以下の方法を試みました。例年と同じ内容ですが、今年は少し違います。
寒肥
冬の間に有機固形肥料のアミノ有機肥料や有機液体肥料の万田アミノアルファ、花ごころの特選有機バラの堆肥を混ぜ込むことで、土壌を栄養豊富に保つようにしました。
まずバラの枝元にバラの堆肥を撒き、次に有機液体肥料(万田アミノアルファ)を撒いて1週間後になると、土が柔らかくなるので、スコップでザクザクと周囲の土を解して、アミノ有機肥料を漉き込みます。土の状態がとても良くなります。
剪定
冬の剪定は節の方向を見て剪定をしました。
春の芽吹きで、枝同士がなるべく重ならないように剪定し、芽吹いて枝が伸びた後も、要らない枝は極力剪定しました。
もちろん、花数を増やすために手入れをしていましたが、目下の悩みは古枝ばかりで、枝の更新ができていなかったことなので、シュートを出す事の方が重要でした。
花数は例年以上に付けてくれましたが、「マダム・フィガロ」は蕾を枝先に群集で増やす習性があるので、そのままにすると栄養を全て花に費やしてしまうことになります。
その為、蕾を間引く(摘蕾=ピンチ)ことにしました。
そして、花が綺麗に咲いたら、それ以降は傷んでいくだけなので、早々に花枝を剪定しました。
これが良い方向に働いたのか、シュートが数年振りに出ていました。
病害虫対策
特にここ2〜3年はカミキリムシによる被害が見られたため、適切な薬剤を使用し、定期的にチェックを行いました。
冬はネキリムシ対策になるので、土に撒くタイプの住友化学園芸の「サンケイダイアジノン粒剤」を混ぜ込んでおくのが良いでしょう…。
カミキリムシはバラの古い枝を狙う傾向にあるので、毎年狙われていました。
新しいシュートを出して、少しずつ古い枝を強剪定し、枝の代替わりをしていきたいと思っています。
そうすることで、成虫のカミキリムシからの被害を減らし、ネキリムシの被害も減らす事に繋がります。
成功の秘訣
これらの手法を取り入れた結果、ようやく新しいシュートを出すことに成功しました。
特に効果があったと感じたのは、花枝を早い段階で剪定することでした。
花枝を早期に剪定するにより、植物が持っている栄養を新しいシュートに使うようになったのだと思います。
今後のケア
新しいシュートが出たことで、これからもバラ「マダム・フィガロ」の成長を見守りつつ、同様のケアを続けていきたいと思います。
特に以下の点に注意していきます。
定期的な肥料の追加
成長期には適切な肥料を追加して、栄養をしっかりと補給します。
週1の液体肥料と花剪定後の追肥は必ずします。
剪定のタイミング
適切な時期に剪定を行い、古い枝や病害虫に侵された部分を除去します。
病害虫の監視
カミキリムシなどの害虫に対しては、早期発見と早期対処を心がけます。
バラの周りに木屑がないか監視して、もし木屑があったら、ネキリムシの幼虫が木の中にいるという事なので、園芸用キンチョールEを木の内部に噴射します。
もし穴が空いている場合は、カルスメイトで塞ぎます。塞がないとダンゴムシなどが更に被害を拡大させてしまうので…
カミキリムシの成虫は通常の薬剤が効きにくいので、ベニカXファインスプレーや園芸用キンチョールEを噴射して弱らせて逃げられないようしてから、潰す方が確実です。
まとめ
今回、バラ「マダム・フィガロ」が新しいシュートを出すまでの試行錯誤と成功の秘訣について共有しました。
長年育てているバラが新しい成長を見せてくれることは、本当に嬉しいことです。
ここまで来るのに何年かかったことか?
皆さんも、同じような悩みを抱えている場合は、ぜひ今回の方法を試してみてください。
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