ラヌギノーサ系 < クレマチス 系統別– Clematis Lanuginosa –

ラヌギノーサ系は春と夏に大輪の花を咲かせる二季咲きのクレマチスです。旧枝に花を咲かせるので、冬の剪定は弱剪定に留めます。ラヌギノーサ系は病気に若干弱い傾向があり、特に立ち枯れ病には注意します。

花色は青や赤、紫色が中心で、品種改良が進んだ影響で、様々な色合いの品種が誕生しています。花の形は、主に車形が多く、花びらの数は4枚から八重と様々です。

ラヌギノーサ系の情報や育て方を纏めています

ラヌギノーサの解説

クレマチス・ラヌギノーサは、クレマチス属のつる性開花植物です。多くのクレマチス属の一員のように、派手な花が庭師に高く評価されています。

ラヌギノーサは中国東部浙江省の固有種であり、1850年に植物ハンターのロバート・フォーチュンによって寧波の近くで最初に発見されました。

ロバート・フォーチュンはラヌギノーサをイギリスに送りました。第一次世界大戦の頃に栽培が途絶え、絶滅したと思われていましたが、2008年に同じ地域で再発見されました。

ラヌギノーサの再発見についての論文が発表されてないか、Google ScholarJSTORで調べてみたのですが、見つけることが出来ませんでした。

海外サイトを読み漁ってみた所、唯一ラヌギノーサ原種の再発見について見つけたのが、Ton Hannink氏(クレマチス育成家)が書いているClematis lanuginosaの記述です。

The species C. lanuginosa disappeared around 1925 and has never been seen since this time. A lot of people have searched for the plant in nurseries and with enthusiasts but unfortunately the plant is no longer available. However the plant has been rediscovered in the wild by Yu Liangliang in 2008 and this is very interesting. 

翻訳

C. lanuginosaは1925年頃に姿を消し、それ以来一度も見かけられていませんでした。多くの人々が育種者や愛好家と共にこの植物を探しましたが、残念ながらもはや入手できなくなっています。しかし、この植物は2008年にYu Liangliang氏によって野生で再発見され、非常に興味深いです。

https://clematisinternational.com/page156.html

RHSなどでも原種ラヌギノーサの再発見についての記述がないか調べてみようと思います。

開花時期

ラヌギノーサは、春と夏の二季咲きクレマチスです。

米国では、米国園芸協会のゾーン 1~ 9で最もよく育ちます。これは米国の大部分をカバーしています。

クレマチスの大輪品種の多くの親種として知られています。これらの1つの例に、ジャックマンのクレマチス C. jackmanii があります。

クレマチスの立ち枯れ病

クレマチス・ラヌギノーサは、植物病原菌であるフォマ・クレマティディナ(真菌性植物病原体 Phoma clematidina)に感受性のあるクレマチスの一種であり、一般に「クレマチス・ウィルト(立ち枯れ病)」と呼ばれる致命的な病気を発生させることがあります。

ラヌギノーサ(C. lanuginosa)やラヌギノーサから生まれた交配種は、大輪のクレマチスの新品種育成に多用されてきたため、この病気にかかりやすい性質が、一般に庭で栽培される多くのクレマチスに受け継がれています。

育て方

主な生息地

ラヌギノーサは中国東部浙江省の固有種でした。一時期絶滅したと思われていましたが、2008年に同じ地域で再発見されました。※前述

開花時期

春と秋にかけて開花する早咲き大輪系です。夏は暑さで成長が停滞するので、実際には二季咲きとなります。

咲く枝

旧枝に花を咲かせる旧枝咲きですが、新枝咲きとの品種改良が進み、新旧両枝咲きも存在します。

しかし、新旧両枝咲きタイプの品種の中でラヌギノーサ系の傾向が強い場合は、旧枝の方が花付きが良いです。

その場合、剪定は弱剪定、または中剪定に留めた方が、次年度の開花を損なわれずに済みます。

剪定と剪定時期

ラヌギノーサ系は主に旧枝咲きなので、弱剪定となります。

新枝咲きとの品種改良により、新旧両枝咲きの品種もあり、強剪定や中剪定する場合もありますが、ラヌギノーサ系が色濃く出ている場合は、弱剪定に留めた方が良い場合もあります。その場合は、購入時のラベルを見たり、生産者さんの方針に従ってください。

花後の剪定

花が終わって古い花を摘み取ると、種子をつけずに次の花を咲かせるエネルギーを節約します。

冬の剪定

ラヌギノーサ系は基本的に前年の枝に花を咲かせるので、剪定し過ぎてしまうと次の開花に支障が出てくるので注意します。

春の剪定

早春に枝の節を見て、ぷっくりした芽が春を待っている場合は、大事に残しておきます。枝の先端の方の節を見て、芽がなかった場合は、芽がある部分まで切り戻しておきます。

人気ランキング

ラヌギノーサ系のクレマチスの各品種ページで【いいね】と、育てやすさの【評価】をランキングにしました。
ラヌギノーサ系の人気品種と、育てやすい品種が分かりますので、購入の際の参考にしていただければと思います。

ラヌギノーサ系の品種一覧

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