我が家にディスキディアが来て5年が経ちました。
エメラルド、ルスキフォリア(ミリオンハート)、ヌンムラリア、インブリカータの4種を育てています。
ディスキディアの育て方をまとめました。
ディスキディアについて
ディスキディアはキョウチクトウ科のつる性植物です。
ディスキディアは、中国、インド、およびインドシナのほとんどの地域の熱帯地域に自生する着生植物です。
ディスキディアは姉妹属の ホヤ と密接に関連しています。
ホヤ とは異なり、ディスキディア属はあまり知られておらず、詳しい研究はされていません。
いくつかの品種は広く栽培されており、温帯地域では観葉植物として育てることができます。
界 | 植物界 |
属 | 維管束植物 |
属 | 被子植物 |
属 | 真性双子葉植物 |
属 | ヒトデ属 |
目 | りんどう目 |
科名 | キョウチクトウ科 |
亜科 | ガガイモ科 |
類 | Marsdenieae |
属 | ディスキディア R.Br. |
ほとんどのディスキディアは、様々な種類の樹上(主に熱帯地域に自生している樹木)でアリの巣と共に成長します。
植物がアリに住居または貯蔵庫を提供するために葉を進化させ、共生関係を築きながら発達していったものもあります。
これらのうち、葉への進化には2つのタイプがあります。
これらのDischidia complex Griff、Dischidia major (Vahl) Merr 、およびDischidia vidalii Beccの3種は、塊状の葉の空洞に根が這う構造を発達させました。
両方とも、塊状の葉に加えて、通常の葉 (ハート形) を生成します。
これらの塊状の葉は、葉の中心が成長し続けている間に葉の外縁の成長が停止したときに形成されます。
時間が経つにつれて、葉の縁が下に丸まった隙間を塞ぎ、小さな穴ができます。
多くの品種は、成長する表面にしっかりと保持する羽状の葉を発達させます。
葉の裏側には、アリが利用する為の根で満たされたスペースがあります。
これらの品種の例は ディスキディア メジャー(major)、ディスキディア アステファナ(astephana)、ディスキディア インブリカータ(imbricata)、ディスキディア プラティフィラ(platyphylla)ですが、他にもたくさんあります。
この種の生育習性を持つ植物は、シングルプラント(Shingle plant ※1)と呼ばれることもあります。葉が表面を上または下に成長するにつれて重なり合う傾向があり、屋根を貼るような外観に見える事から、この名前が付けられました。
※1 Shingle plant の Shingleとは日本でいう屋根瓦みたいな意味です。ディスキディアの葉っぱが覆って重なり合うのが屋根瓦(もしくは屋根板が鱗)のように見える事から、Shingle Plantと名前がついたようです。検索してみたところ、日本では Shingle Plant の意味に合う言葉がまだありません。ディスキディアは熱帯地域の植物なので、この手の訳は難しいです。海外ではShingle は屋根に貼る板の事を指していると思われます。シングルプラントとしてしまうと、日本人の感覚だとシングルが single と直結してしまうので、単一植物?と連想してしまい、カタカナのままは良くない気がしました。
Dischidia Wikipedia より翻訳して掲載
https://en.wikipedia.org/wiki/Dischidia
育てている環境
まずエメラルド、ルスキフォリア、カンガルーポケット、インブリカータの4種類を置いている場所は、年中室内で西側の窓辺に置いています。
夏は2階のベランダからシェードを垂らす為、窓からの西日が遮られる形になっています。
その為、強い西日は完全にシャットアウトされ、明るい日陰の環境になっています。
春秋冬はシェードを取り外すので、明るい窓辺です。
冬越し
ディスキディアは冬越しが難しいと言われますが、既に5年育てていて、あまり難しいと感じません。
福岡にいた時も関東に戻ってきた時も、年中リビングに置いて移動させていません。
福岡にいた頃は、暖房はエアコンなので乾燥が気になり、時々葉水をしていました。
自宅はガスファンヒーターを付けているので、部屋が乾燥せず基本放ったらかしです。
冬でも日中は太陽の光が暖かい窓辺に置いているからかもしれません。ただし、暖房器具は電源をオフにするので、夜は冷えます。
水やり
春夏秋
春夏秋は1週間に1度の頻度で水やりをしています。
だいたい鉢の1/3くらい湿る量をあげています。でも、かなり適当です。
福岡にいた時は鉢底に水が出るまであげたりもしていました。ジャバジャバと葉も鉢もずぶ濡れ状態になるくらいに?
葉に皺が寄ると水やりのサイン
特にルスキフォリアの葉にシワが寄っていると気付いた時は、水が足りないんだろうなとジャブジャブでした。
ルスキフォリア(ミリオンハート)は水が切れると葉っぱにシワが寄るので分かりやすいです。その合図で水やりをする事もあります。
他の品種は葉にシワは寄りませんが、葉の厚さが薄くなります。
でも、ルスキフォリアより分かりにくいので、ディスキディアを初めて育てる方はルスキフォリア(ミリオンハート)も一緒に買った方が水やりのサインが分かりやすいと思います。
冬
冬は更に水やりの頻度を落とします。
日中は西日が当たる暖かい場所なので、定期的に水やりするよりも、ルスキフォリアの葉っぱの合図で水やりをする事の方が多いかもです。
ただ、マンション暮らしで、暖房はエアコンを使用している場合は、部屋の空気が乾燥するので、たまに葉っぱに水道水をジャバジャバあげていました。
部屋が乾燥する場合は、葉水をすると良いです。
適した土
元々熱帯地域に自生している植物で、着生植物なのであまり水を必要としません。
育ててみて、保水力のある土より乾きやすい土の方が適しているみたいです。
エメラルド以外は栽培家・杉山拓巳氏のプレミアム用土を使っています。
エメラルドはハニーミントさんの多肉植物の土です。
エメラルドはプレミアム用土が足りなくて、ハニーミントさんの多肉植物の土を使ったんです。
両方とも良い土なので、トラブルなく育ってます。
小さい苗から買って育て方を覚える
ディスキディアは福岡にいた時に、コメリで激安で売っていたミニ鉢を購入して育てました。
初めて育てるので、いきなり高い苗を買うより、安い苗を買って育て方を覚えようと思いまして…
最初は鉢のエリアに対して貧相でしたが、今では鉢いっぱいまで増えています。
インブリカータは関東に戻ってきてから、これまたカインズで激安で売っていた1本植えてあった小さい苗を2つ買って育てています。
中々成長せず心配したのですが、最近やっと新芽が出て増えてきたかな?という感じです。
増やし方
挿し芽する方法
節目から根が発根するので、挿し芽をする時は土に挿す節の部分を考慮して剪定します。
切り口を乾かしてから、土に挿して、そのまま発根するのを待ちます。
ディスキディアは発根するのがゆっくりなので、気長に待ちます(^_^;)忘れた頃に発根しています。
ランナーを利用して増やす方法
伸びているツルの節(ランナー)から既に発根している場合は、そこを剪定して挿し芽にすると早いです。
もしくは、ランナーを剪定せずに、ツルの節から発根している部分(ランナー)を土に入れておくと、そこを拠点としてまた増えていきます。
ランナーを利用した方が、挿し芽するより圧倒的に早いので、オススメです。
インブリカータは中々増えなかったし、新芽も出なかったので、節の部分を土に埋め込んだり、根が少し出ている部分を無理矢理土に埋めんで、ようやくここまで増えてきました。
ツルの葉の根元の節から根が出ているので、土に埋めて鉢いっぱいに増やしてあげたいです。
レビュー&コメント