夏越し多肉植物の手入れ: 枯葉取りとその意義

夏越しした多肉植物の手入れは、まず夏の間に葉に蓄えた水分を使って耐えた苗の下葉がカラカラに乾いていることがよくあります。

しかし、気温が落ち着いたら、植え替えや仕立て直しを行う前に、葉っぱの取り扱いに注意を払いましょう。

目次

枯葉取りの便利な道具

枯葉取りで役立っているのが、所沢植木鉢センターさんで購入した、ロングピンセットです。

このピンセットは、多肉植物の枯葉を取る作業を効率的かつ楽しく行える便利なツールです。

取りづらい枯葉まで取り切りたい性格なので、複雑な場所にある枯葉でも容易に取り除けます。

枯葉取りで得られる情報

枯葉を取る作業が、多肉植物の状態を理解する手助けとなります。

枯葉を取り除くことで、多肉植物の健康状態や成長に関する重要な情報を得ることができます。

仕立て直しの合図

枯葉を取り除くと、気根が出ている多肉植物が多いことに気付きます。

これは、植物が成長を求めており、根を伸ばす合図です。

夏の暑さでダメージを受けた葉だけでなく、根も影響を受けている可能性があります。

気温が落ち着いてから、健康な根を育てて成長を促すために植え替えを行う準備が整えている証拠です。

水を欲しがり、株を成長する為に根を出している状態です。

と言うことは、もう植え替えしてもオッケーだよ!っていう事です。

枯葉を取れば分かるのですが、徒長していて胴切りしたい場合もあります。

胴切りした場合、せっかく出た根っこですが、切り口を乾燥させないといけません。

セダムとかだったら、気根の下で剪定して、植えれば直ぐに根付くんですけれど、エケベリアは切り口を乾燥させないといけないので、そうはいかないのが?

植え替えが必要ない場合は、土を少し解して、土を足してあげればOKです。

気根が根付いて元気に根が張ります。

病気や害虫の被害に対する警戒

枯葉を取り除く過程で、多肉植物の葉の状態を詳しく見ることができ、病気や害虫に対する警戒が必要かどうかを確認できます。

枯葉を取ると、下葉が見えやすくなるので、ハダニやミカンコナカイガラムシなどの害虫の被害に遭っていないか、黒点病や茎腐病になってないか確認しやすくなります。

早期の発見と対策が、多肉植物の健康を維持する鍵となります。

早期発見で難を逃れる

枯葉取りをしていて、いくつか茎腐病になっており、胴切りと葉挿しをして難を逃れました。

また、黒点病に感染している品種もあり、ベニカXファインスプレーを散布しました。

この時期は日中の気温の上昇と水やりで、黒点病や茎腐病になりやすいので、そういう時期に敢えて枯葉取りをするのも、1つでも多肉植物を救う手段となり得ます。

ハダニへの対策

枯葉取りをする際、来年のハダニの被害を防ぐために、冬前にリセットを行うことをおすすめします。

ダニ太郎バロックを散布して、ハダニの成虫を駆除する事はできますが、卵が残っていると春にそれが孵化して繁殖します。

ダニ太郎バロックでは卵まで駆除できません。

そこで、卵も駆除できるのがスターマイトフロアブルコロマイト乳剤です。

これは卵から幼虫、若虫、成虫の全生育ステージで効く、かなり強力な薬剤です。

年に1度しか使えませんが、この強力なスターマイトフロアブルコロマイト乳剤を1年の内の、どこで使うか?がハダニ抑制の鍵となります。

使う機会は、ハダニが発生しやすい梅雨時期前か、冬越しする卵を駆除して、全リセットするかのどちらかになると思います。

梅雨時期も良いのですが、風に流れてやってくる事を考えると、普段はスプレータイプのGFモストップジンRスプレーベニカXファインスプレーなど3種類くらいをローテーションで使い、繁殖しやすい梅雨時期に年に1度しか使えないダニ太郎バロック、冬前に卵を含めて駆除できるスターマイトフロアブルコロマイト乳剤が良いのかなと思いました。

まとめ

単純な枯葉取りの作業も、実は多肉植物にとっては重要なサインを出している事が分かりました。

枯葉取りと同時に害虫や病気のチェックをして、多肉植物の成長期である秋を大事に育てたいですね。

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