パテンス系は春から秋にかけて大輪の花を咲かせる三季咲きの早咲き大輪系クレマチスです。旧枝に花を咲かせるので、冬の剪定は弱剪定に留めます。
花色は紫系統が多く、青紫色や赤紫色、ピンク、薄い色彩に展開されており、品種改良が進んだ影響で、様々な色合いの品種が誕生しています。
花の形は、一重咲きの車咲きが多く、品種改良により八重咲きのダリア咲きも増えてきています。
パテンス系の情報や育て方を纏めています。
パンテスの解説
クレマチス・パテンスは、キンポウゲ科クレマチス属の多年草の一種です。
日本(本州、四国、九州北部)および北東アジアに自生しています。
通常、林縁に生育し、観賞用としても植栽されています。
界 | 植物界 |
クレード | 気管植物 |
クレード | 被子植物 |
クレード | 裸子植物 |
目 | キンポウゲ目 |
科 | キンポウゲ科 |
属 | クレマチス |
種 | C. patens |
パテンスの語源
クレマチスの属名は、古代ギリシャ語で「登る」を意味する “clématis “から派生したものです。
これは、種がクライマーになる傾向があることを表現しています。
そして、patensとは「開く」という意味です。
日本では、C. patens は風車を意味する「カザグルマ」と呼ばれています。
栽培
幹
茎は茶色で、木質になります。
花
5~6月頃、短枝の先端に白または薄紫色の単花を咲かせます。
花弁のような萼は通常8枚で長さ7~8cmですが、種類によってばらつきが大きいです。
痩果(そうか)は広卵形で、黄褐色の羽毛状です。
痩果(そうか)(そう果、英: achene, akene, achaenium, achenium, achenocarp)とは、果実の1型であり、果皮が乾燥して1個の種子を包み、裂開しない果実のことである。カヤツリグサ、ニリンソウ、ヤブマオ、ヤマブキ、スイバ、タンポポなどに見られる。外見上は1個の種子のように見えるためしばしば「種(タネ)」とよばれるが(例: ヒマワリのタネ)、実際には種子ではなく1個の種子を含む果実である。
Wikipediaより引用
葉
葉は羽状複葉で、小葉は3~5枚、長さは3~10cm。
花は8枚の萼片からなります。
多数の雄しべと雌しべから構成されます。
育て方
開花時期
5月から10月の春から秋にかけて、大輪の花を咲かせる三季咲きの早咲き大輪系クレマチスです。
夏の暑さに弱いので、気温が高い地域では夏の間は一旦成長が止まり休眠しますが、暑さに強い品種や涼しい環境では夏でも花を咲かせます。
剪定や剪定時期
冬に弱剪定します。
剪定時期は、花後と冬の年2回ですが、夏は暑さで弱り葉が傷んだりするので半分くらいに切り戻すと良いです。涼しくなった秋に生育旺盛さを取り戻し、ツルが伸びて花を咲かせます。
咲く枝
基本的には旧枝に花を咲かせる旧枝咲きですが、新枝咲きとの品種改良が進んだので、中には新枝に花を咲かせる新旧両枝咲きも存在します。
前年に伸びた枝から新芽が出て、短枝の先端に単花が咲きます。
花後の剪定
開花時期後の6月頃に、花首下で剪定します。
春の剪定
旧枝咲きの為、剪定時期に今年伸びた枝を切りすぎてしまうと、来年の枝数や花数に影響してしまうので注意します。
冬の剪定
弱剪定の為、今年伸びたツルの1/2〜1/3残して剪定します。
保全
C. patens は、日本の環境省によってレッドリストで準絶滅危惧種 (NT) に指定されており、日本のいくつかの都道府県はレッドリストに指定されています。
文化的意義
1948年1月14日、奈良県宇陀市の「クレマチス・パテンスの自生地」が国の天然記念物に指定されました。
千葉県船橋市の花に指定されています。
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